ケーブルなどの線名札の必要性について

現代の生活では電気は無くてはならない存在であって、上下水道やガスなどと同様に生活に重要なインフラであります。

建築物や住宅では、電力会社から高圧や低圧で受電してから変電設備や配電盤類を通して、機器に電力が供給されます。電力は電線やケーブルなどを通じて伝搬されているため、系統や階や部屋など種別ごとに経路を明確にしておくべきです。これは竣工してから、何らかの要因によって故障が発生したり、停電してしまった場合や改修を行う際に、配線が線名札によって明確に示されていると、対処や調査が確実に行えるからです。

線名札の設置は、電気設備の技術基準において義務付けはなされていませんが、電気設備の標準仕様書や施工監理指針などでは、配線を系統ごと線名札で明確にすべきであると記されています。工事を行う電気工事士や現場の監理を行う技術者は、この線名札のたいせつさをじゅうぶんに理解し、設置することが求められています。

表示が明確にされていれば、突然起こってしまった事故や停電はもちろんのこと、増改築を行うための事前調査や実際の工事においても、迅速な系統の把握と対応ができます。現代生活に必要不可欠な電気は、目先のことだけに留まらずに先を見据えての施工と監理をすることで、長きにわたって安定した運用が可能となります。一般的に普段見る機会が少ない壁や天井や配電盤の電気配線は、線名札がついていることでさまざまな点で役に立っています。